今日は、イースター(復活祭)の振替休日。
朝から雪が降って少し積もったけれど、お日さまが出て、
気持ちのいい一日になりました。
このニュースレターを始めたのが去年のイースター*1だったので、
この奇跡のWellbeing も、もう丸一年。
つまり、イギリスのロックダウンが始まって一年以上経っている、ということです。
こちらは3回目のロックダウンが徐々に緩んできて、先月から学校が正常に戻りました。
来週から食べ物以外のお店も開き、このままスムーズにいけば6月には規制がなくなる予定です。
明るい兆しはあるものの、それでも、この長い規制状態が連続ノックのようにズーンと響いて、
精神的にも肉体的にもかなりしんどい思いをしている人が珍しくありません。
ちょっと不思議なのは、コロナが直接の原因ではないのに、亡くなった人が、
私のまわり(友達、クライアントの家族も含めて)に急激に増えていること。
たとえば、イギリスに来たとき、一番に私を夕食に呼んでくれたご夫婦の
ご主人が肺の病気で亡くなったり、
もう20年以上前から知っている友達のご主人も心臓発作で亡くなったり、
また引っ越してきてからお近づきになった近所の人の息子さんが
まだ40代なのにごく最近癌で亡くなって本当にお気の毒。
クライアントの中でもお葬式に行きたかったけど行けなかった、などという話がざらにあるなど、
数えきれないくらいの不幸を見聞きしています。
こういう状況なので医療が充分に受けられなかったということもあるのでしょうが、
それにしても、コロナではない病因で亡くなった人がこんなに多いのは、どうしてでしょう?
(みなさまの周りではどうですか?)
加えて、体と心の不調を心配している人もかつてないほど多いのは、コロナの菌自体が原因なのではなく、
やはりコロナのニュースで心が参り、身体にもそれが影響し表れてしまっているのではないか、
という気がしてなりません。
コロナが始まった当初から危惧していたことなのですが...
でも、心が暗いニュースや心配で満たされている人に、素晴らしいニュースがあります。
イースターの朝、祈っているときに示されたことなのですが、シンプルに言えば、
最大の奇跡は、お墓の中でなされた!ということです。
聖書の中には、さまざまな不思議な奇跡があります。
もちろん、聖書なんて読まないし信用できないという人もたくさんいると思うし、
また、このさまざまな奇跡ゆえに、聖書を信じられないという人もいることでしょう。
それでも、あえて言うなら、古今東西、時代も文化も超えて一番世界で読まれていて、
永遠のベストセラーとなっている聖書は、
ニュートン、ガンジー、リンカーンやヘレン・ケラーなど有名な人々から
名もない一人一人にまで多大な影響を与えてきた特別な書物なのです。
その聖書には、私も信仰が与えられるまでは信じられなかったような奇跡がたくさんあります。
水がワインになったり、ありとあらゆる病が癒されたり、
百歳近くで子どもを授かったり、牢獄の鎖が解かれ守りの堅いドアが開けられたり。
でも、最大の奇跡は、罪の全くないイエスが十字架にかかって亡くなったあと、
「三日後によみがえられた」ことだと言えるでしょう
(このことには、深い意味があるのですが、それはまたいずれの日かに)。
このイエスの復活を祝うのが、まさしくイースターの意味なのです。
さらに、イースターとは、人にはできない奇跡を神が行われた、ということを認め祝う、
と解釈することもできるのです。
そして、このよみがえりの奇跡は、驚くべきことに、暗いお墓の中にて行われたのです!
(お墓と言っても、日本の石のお墓とは全く違って、洞窟の中に死体が布にまいて置かれ、
大きな岩で入り口をふさがれたお墓なのですが。)
この三日間はイエスのまわりにいた人たちにとって(ここからが大切なところです!)
最も苦しく最も悲惨な状況だったはずです。神の子と信じていたイエスが死んでしまった、
ということでどんなに失望落胆していたことでしょう!たとえば、イエスの母マリアにとって、
息子が極刑を受けむごい死に方をしたあとの三日間は、気も狂わんばかりだったことでしょう。
キャリアなど全てを後にしてイエスについてきた12人の弟子たちも、
似たような思いだったと推測できます。
混乱、不可解、疑い、絶望と苦しみの極み・・・
でも、その三日間のあいだ、お墓の中では、誰も知らないうちに、
ひそかに静かに、このよみがえりの奇跡はなされていたのです。
(もし、イエスのまわりの人たちがこのひそかになされている奇跡を
少しでも感じることができていたら・・・
悲嘆が軽くなるばかりか、希望を持てていたかもしれません。)
この三日間にお墓の中で具体的に何が起こったのかは、何の表記もないから、
私たち人間には計り知れないことですが、私の小さな頭で考えるに、
拷問のあと息を引き取ったイエスが自分で何かできたわけではなく、
命を創られた父なる神さまが働かれ、
さんざん打ちのめされた体を修復し、立て直し、命の息吹と力をお与えになったのでしょう。
(たぶん、息吹を吹き込まれたか、或いは、
光が身体を包むようにしてエネルギーを染み渡らせたのか...など、
想像もできないことですが)。
つまり、最悪の苦しみ、最大の悲しみを感じているときに、
世の中の最も暗い場所と言えるお墓の中で、
この、命がよみがえるという最高の奇跡がなされた、ということ。
これは、私たちにとって、素晴らしいニュースなのではないでしょうか?!
なぜなら、奇跡は光の中だけではなく(いわゆる、引き寄せの法則など)、
暗闇の中でも(正確に言えば、暗闇の中でこそ素晴らしい奇跡が)なされる
というモデルが設定されたからです。
この「最悪の中での奇跡」は、その後歴史の中で繰り返されています。
たとえば、『夜と霧』『それでも、人生にイエスと言う』を著したヴィクター・フランクルも、
私の尊敬するコリー・テン・ブーム*2も、共に、恐ろしい強制収容所という最悪の場所で、
‘極限の苦しみ’の中で、その後の活躍の源を静かに築いていたのです。
それが、奇跡でなければ、何と言えるでしょう?
また、私にとって最大の苦しみは、やはり11年の結婚生活のあとの別れ。
あのとき泣いてばかりいた私が、今、ヘルスプロモーターとして、
世の中のカップルがあのような苦しい思いをすることから少しでも守られるため、
リサーチの機会を与えられているというのも、私にとってはまさに奇跡。
あのときの苦しみを、こんなふうにプラスに働かせてくださる神さまの意図に、感服してしまいます。
イースターが希望に満ち満ちているのは、
人間にはどうにもできないことでも、生きて働かれている神にはできる、
ということを思い起こさせてくれるお祝いの日だからです。
このイースターに祈ります。
今、苦しんでいる方たちが、
暗闇の中でこそ、大いなる奇跡は起こり得るのだということに、
気づいていかれることができますように!
そして、「今の苦しみに、どんな意味があるのだろうか。」と、
天に、もしくはご自分の奥深くに尋ねてみることができますように!
*1 毎年イースターの日は変わります。
春分の日が過ぎたあと最初の満月に一番近い日曜日、と決められるらしいです。
*2 ナチスからユダヤ人を命を懸けて守った女性。
ホロコーストから奇跡的に生還し、その後神の愛を語り続け、何冊もの本を出しています。
代表作は『Hiding Place』(日本語では『わたしの隠れ家』)で、映画にもなっています。
オランダのハーレムという町に、コリーが住んでいた家が公開されていて、
私も前回日本に里帰りしたときに、わざとアムステルダムでのトランジットの時間をたっぷり取って、
見学に行きました。
アンネ・フランクの家の方がずっと有名だけれど、
コリー・テン・ブームのおうちのツアーは、心から感動!
お勧めです!興味のある方は こちらへ(英語ですが)
<おまけ>
庭にワイルドに広がっていたシャクナゲを剪定したときに、
捨ててしまうのももったいない気がして花瓶に入れ、棚の上に置いておきました。
数週間後のある日、ふと見上げてみたら…
花が咲いているのでした!
つぼみは小さくて硬かったので、
まさか花開くとは思っていなかったのに。
…最近の小さな奇跡です。
シャクナゲさん、蘇ってくれて、ありがとう♡
輝くWellbeingを!
さゆり