きょうはEaster Monday、イースターの振替休日です。
いきなりですが…、かつての私は、死ぬのが怖かった。
まだ7,8歳だったころ、夜両親が出かけて
(日本はこういうことが許されているけれど、ここ英国では12歳までの子どもを
うちに残しておくことは禁止されている。文化の違いですね~)、
そのときに、もし事故にでもあって、両親が帰ってこなかったらどうしよう!
と心の奥底から恐怖心を抱いたのを覚えています。自分もまわりの大切な人の死も、真剣に怖かった。
だから、母親にも「死んだら、どうなるの?」とか聞いて、
「死んだ瞬間に体重が少し減るっていうから、魂が身体から抜けるんだろうね。」
という返事をもらったことなど、
50を過ぎた今でも妙に鮮やかに覚えているのかもしれません。
そして、私は、死ぬだけでなく、生きるのも怖かった。
10代の終わりごろ、社会人になって世の中で生きていくということに対して、
すごく怖気づいていた。こんな自分がちゃんと世の中で生きていけるのだろうか、と。
心理学で、自己肯定感が低い人は精神的な免疫力も低く、心が傷つけられやすいし、
ポジティブな情報や言葉も受け入れない傾向があり、必要以上に我慢してしまう
ということがよくあるといわれていますが、まさにそういう状態でした。
自分のことがなぜだか好きになれない、という悲しい状態。
友達はいたけれど、自分の価値を見い出せない時期だったのでしょう。
自分の自信のなさは、そのまま生きていくことへの不安につながっていたのだなあ、
と今振り返って分かるような気がします。
その私が、今は、一日一日を平安と共に、感謝して生きていられるのは、
私にとっては、奇跡としかいいようがないのです。
身近な人(50+)が「私は今まで平安を感じたことがない。」と言うのを聞いて、
すごく私の心が痛んだことがあります。
私に与えられているこの平安を分かち合えたらどんなにいいことか!
私の中にある平安は、心の中に光がさしこんでいて、
その光から来るスーパーナチュラルな平安*です。
光は真実を明らかにします。
死んでも生きることができるということ、
この世での生が終われば、天国に行けるという静かな確信に導いてくれます。
それだけでなく、それ以上に、今の生活が日々守られているという実感、
祈りが聞かれているという安心感が、
スーパーナチュラルな平安につながっているのかもしれません。
「失望に終わることのない希望」(ローマ書5:5)が、私たちに与えられていて、
それを日々両手で受け取っているということ、
そして、光を注がれていることに感謝しているということ、
なのかもしれません。
ここにいたるまでにいろいろなこと(小さな奇跡がいっぱい!)がありましたが、
その中のいくつかを紹介させてください。
中学のとき、授業中に隠れて「塩狩峠」(三浦綾子著)を読み、涙でボロボロになったことがあります。
主人公が自ら進んで自分の命をほかの多くの人のために犠牲にする、
というストーリー(実話をもとにしている)を読んで、人の役に立つ死もあるのだ、
と感動したのを覚えています。
「死ぬ」ということが、恐怖以外の、感動になりえるのだと、わかったこと自体、
私にとって奇跡だと思います。
その後、死に対しての恐怖心はかなり薄らいだから。
そして、その感動は、このイースター(復活祭)とも深くかかわっています。
線路に異常事態が起きたことで、汽車の乗客がそのままでは死んでしまう、
という状況で、「塩狩峠」の主人公は、自分の身体を投げ出して、電車を止める、
という行動を取ります。
やっと結婚できて幸せになるという直前なのに!
それは、まさに、(霊的に)死ぬべき運命にある私たちの身代わりになってくれた
イエス・キリストの愛と同じ行為です。
さらに、イースターの素晴らしいのは、私たちが真に生きるために命を落としたそのイエスがよみがえった、
つまり、私たちは、新しい命を与えられただけでなく、
罪の意識を感じなくてもいいという状態に解放された(!)、
ということです。
このことに今ようやく気づけたというのは、私にとって奇跡です!
だから、復活祭は、本当に明るい、希望に満ちたお祝いの日であるわけです。
「わたしは、よみがえりです。いのちです。わたしを信じる者は、死んでも生きるのです。 」
ヨハネの福音書11:25
<おまけの奇跡1>
新しく生まれ変わった命を祝って、卵(=新しい命)の形のチョコレート(イースターエッグ)を
子どもたちに(時には大人も)プレゼントする、
というのがイースターの定番の祝い方ですが、
特に人気のあるのは、イースターエッグハンティング。
子どものいるおうちは、よくイースターエッグを庭や部屋のあちこちに隠して
(イースターバニー🐰が隠すことになっている)、
子どもたちに探させるというゲームをします。
うちはもう子どもが巣立ってしまっていないのですが、びっくりしたことに、今回、
イースターバニーがうちの小さな裏庭にも来てくれました(!)。
一番下の娘、りらバニーが手作りイースターエッグを隠していってくれたのです。
見つけるのに一苦労しましたが、子どもの気分に戻って、ドキドキワクワク。
見つけたチョコについていたメッセージも嬉しかったし、
手作りチョコは美味しかったし。
おまけの奇跡をありがとうね、りら!
<おまけの奇跡2>
朝お祈りしたときに、今日の奇跡は「光」というインスピレーションをいただきました。
でも、きょうは一日曇り。
ずっとPCの前に座っていたので夕方歩きに出たのですが、
近くの森からさあ帰ろうというとき、
お日様がさあっと出てきてくれて、こんな光の写真を撮ることができました。
神さまに感謝!
ここ北東イングランドでは曇りが多いから、お日様が出るとそれだけで嬉しくなってしまいます。
天気が悪いと、人々の口から文句が出てくるのもしかたないこと。
でも、私たちの心がいつも光を感じとり、受けとることができれば、
どんなに天気が悪くても、外出制限がきつくても、
平安に満ちて生きることができるのかもしれません。
*スーパーナチュラルな平安とは、ヨハネ14:27に記されているように、
世の中が与えてくれるピースまたは安らぎとは異なるもの。
ヘブル語ではシャロームといわれ、人間の実存を脅かす不安や恐れを打ち負かす力です。
かがやくWellbeingをあなたに。
さゆり